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ラスト・ゴッドファーザー 

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『ラスト・ゴッドファーザー』。その名もそのまま、アメリカン・マフィアの実録書です。


オメルタ……俗に言うシチリア・マフィアの血の掟。沈黙を何よりもの美徳とし、裏切り者には死の鉄槌を――。私もあまり詳しいことは存じませんが、昨今はこの掟が薄れてきているようで(つまりは捕まった構成員が比較的簡単に口を割るようになっているみたいで)、そんな中、「最後の(筋金入りの)ボス」と謳われたのが、本書でフィーチャーされている人物、ジョゼフ・マッシーノなのだとか。

読了後真っ先に思ったのは、不謹慎ながら、「面白い」ということ。事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、かくも壮絶な裏切りの歴史が、現実に「あった」ということに衝撃を受けました。……思うにCIAなどもそうなのですが、フィクションの題材として頻繁に使用されるものほど、架空のイメージが先行し、その実態を正しく把握することは(個人的には)難しいのですが……今回驚いたのは、それこそフィクションを通して培ってきたマフィアのイメージが、少なくとも本書を読む限りではほとんど間違って「いなかった」ということ。

マフィアの世界では、失敗しても上司に怒られることはない。何らかの罰則が加えられることもない。ただ、死をもって制裁される。それだけ。会議に顔を出さないだけで「終わ」ってしまう。あまりにもシンプル、かつ凄惨なルール。虫けら同然の感覚で人を殺していく、と、書いてしまえば一行で済むけれど、実際にそれに共感することは、たぶん一生かけても難しい。

加えて驚いたのは、アメリカの司法取引制度について。……そもそも司法取引が、頻繁に、行われているのですね。それにまず驚きました。持っている情報を提供する代わりに、減刑してもらう……例えば何十人と殺していたとしても、死刑だけは免れる、とか。そういうことが、ごく当たり前に行われている。なるほどアメリカほどの超大国になれば、犯罪組織の規模も拡大するだろうから、そうでもしないと検挙は難しいのかも知れませんが……驚きました。カルチャーショック、ってたぶんこういうときに使うのでしょうね。

他にも色々ありますが、興味深い、という一点においては間違いなく面白かったです。不謹慎かも知れませんが、歴史的な犯罪者には必ず熱狂的なファンがつく、という心理が解るような気がしました。というか、私自身、どちらかというとアウトサイドに共感してしまうタチなので。それこそ、これが「フィクション」だったら、堂々とマッシーノに惚れ込むユーザー、いくらでもいると思うんですよね。……で、後で発覚したのですが、本書は、映画『フェイク』の原作なのだとか。肌に粟が立ちました。

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